熱電対
ネツデンツイ
熱電対とは
熱電対は温度を測定するためのセンサーで、2種類の金属を接合させて温度差を電圧に変換する仕組みになっています。工場の製造ラインや研究施設など、さまざまな場所で使われる温度計測の定番アイテムです。「高温から低温まで幅広く測定できる」という特徴があり、-200℃から1600℃以上の温度範囲をカバーできるタイプもあります。
熱電対の大きなメリットは、シンプルな構造で壊れにくく、応答速度が速いこと。また、小型化しやすいので狭いスペースでも使えます。製鉄所では溶けた金属の温度管理に、食品工場では調理・殺菌工程の温度チェックに活用されています。自動車エンジンの開発現場でも、排気ガスの温度測定などに熱電対が使われており、製品の品質や安全性を確保するための重要な役割を担っています。
熱電対の原理
熱電対は温度を測定するためのシンプルでありながら信頼性の高いセンサーです。異なる2種類の金属を接合すると、温度差によって電圧が発生する「ゼーベック効果」という現象を利用しています。この原理を活用することで、-200℃から1600℃以上までの幅広い温度範囲を測定できるんです。
熱電対の最大の特徴は、構造がシンプルで丈夫なこと。電源が不要で、測定点を小さくできるため、狭いスペースや高温環境でも使えます。また、応答速度が速いので、温度変化をリアルタイムで捉えられるのもメリットです。
製造業では、金属の熱処理工程や半導体製造装置の温度管理に広く活用されています。例えば、自動車エンジンの鋳造工程では、溶けた金属の温度を正確に測定して品質を安定させたり、食品工場では調理温度の監視に使われたりと、製品の品質と安全を支える縁の下の力持ちとして活躍しています。